前回、弊社のプログラムを利用して、多くの子どもたちがスペインに飛び出していることをお話しました。そのきっかけとなったのがMIC(Mediterranean International Cup 地中海国際フットボール大会)という大会です。
この大会は20年以上の歴史があり、毎年セマナサンタ(イースターの週)に、カタルーニャ州・ジローナで開催されています。合計9カテゴリー(男子8/女子1)、世界中から各国のプロクラブやエリートアカデミーなど、350以上のチームが参加するまさに世界最大規模にして、最強級の大会。
過去には、ネイマールやメッシ、ピケ、マタなど数多くのスター選手が、出場してきた“登竜門”とも呼べる大会です。日本の子ども達にチャンスを与えるべく2015年に全国規模での選考会を開始し、本格的に大会に挑み始めました。
それまでの日本には海外の国際大会に参加するというものはありませんでした。そしてこの大会がきっかけとなり、世界中の色々な大会に参加することになり、LALIGAのクラブと一緒に仕事をし始めたりすることになり今に繋がっています。
日本におけるサッカーの育成環境の方向性としては、良い方にいっていると思います。ただ、みんなが本質を分かっているとはいえません。
日本人選手が海外にたくさん行って、海外組が増えれば増えるほど、日本のサッカーは強くなると多くの人が信じていますが、本質はそうではなくて、小さな子どもたちが海外へ行って、海外で暮らして文化を学び、暮らし、血が変わらないと、結局は試合でも最後の段階で勝てません。
日本の子どもたちはとてもうまいのですが、競争力が低い。そういう面では、まだまだ差があるし、そこは日本が今の3年縛りのシステムや部活が主人公のままであれば、発展することは非常に難しい点だと感じています。
子どもたちを最初に国際大会へ連れて行った2015年大会は、日本のうまい子たちを連れて行っても、0対15とか、0対20という結果でした。
ところが、先日スペインに長年住んでいる子たちで、大会に出場した際、2015年に20点取られたチームを相手に、準決勝で1-1の引き分け。PKで負けたのですが、最後の2分まで1-0で勝っていました。
2015年に大敗して、そこから8年後、9年後にどうやったらそのチームに勝てるかということをずっと実践してきて、結果的にそこに辿り着くができました。かつてあった差が埋まったんです。その要因を考えた時に、結果論からやはり「カンテラ」にいることは大きいと感じます。
才能ある子どもたちがカンテラという最高の環境でトレーニングを積み、スペインという地で文化を学び、血が変わって競争力がつけば、結果としてそうなることが証明されたのかなと思っています。
最近では、スペインに住んでいる子たちでチームを組んで大会に出場すると、ほぼほぼ負けないです。選手のレベルもそうですし、サッカーをよく理解している子どもたちが増えてきたということもありますね。
日々、カンテラでトレーニングできるのは大きいです。間違いなく子どもたちの自信にもつながります。弊社では今後も、多くの子どもたちの“血を変える”サポートを続けていきます。
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